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サフラジェット(Suffragette)と女性参政権
サフラジェットは、19世紀後半から20世紀初頭にかけて、女性参政権の実現を目指したイギリスを中心とした女性運動家たちのことです。
背景と特徴
• サフラジェットという言葉は、イギリスの新聞『デイリー・メール』が女性参政権運動を揶揄するために作った言葉ですが、運動家たちはこれを誇りを持って受け入れました。
• 主な活動家団体には、**女性社会政治連合(WSPU:Women’s Social and Political Union)**があり、エメリン・パンクハーストとその娘たちが中心人物でした。
• 運動の手法としては、集会やデモ行進、ハンガーストライキ、窓ガラスを割る、郵便ポストへの放火などの過激な行動も含まれていました。
成果
• イギリスでは、第一次世界大戦後の1918年に30歳以上の女性に選挙権が与えられ、1928年には21歳以上の男女が平等に選挙権を得ました。
映画「未来を花束にして」(原題: Suffragette)
映画「未来を花束にして」は、2015年に公開されたイギリスの映画で、サフラジェット運動を題材にしています。
あらすじ
• 舞台は20世紀初頭のロンドン。
• 主人公モード・ワッツ(キャリー・マリガン)は、洗濯工場で働く普通の労働者でしたが、サフラジェット運動に巻き込まれ、次第に活動に身を投じるようになります。
• 彼女はエメリン・パンクハースト(メリル・ストリープが演じる)や他の活動家たちとともに、女性参政権を求めて闘います。
• ハンガーストライキや暴動など、運動の過激化や、それに伴う苦難が描かれています。
見どころ
• 運動の背景にあった貧困やジェンダー不平等、家族との葛藤がリアルに描かれています。
• サフラジェット運動の歴史と、それに関わる女性たちの視点を強調しています。
女性参政権の歴史(主な国々)
女性参政権が世界でどのように進展してきたかを時系列でまとめます。
19世紀
• 1893年 – ニュージーランド:世界で初めて女性に選挙権が与えられる。
• 1902年 – オーストラリア:ニュージーランドに続き、女性参政権が認められる。
20世紀初頭
• 1913年 – ノルウェー:女性が選挙権を獲得。
• 1917年 – カナダ(マニトバ州):一部州で女性参政権が認められる。
• 1918年 – イギリス:30歳以上の女性に制限付きで選挙権が与えられる。
• 1920年 – アメリカ:全ての女性が選挙権を持つ。
• 1928年 – イギリス:21歳以上の男女に平等な選挙権。
第二次世界大戦後
• 1945年 – フランス:女性参政権が認められる。
• 1947年 – 日本:新憲法により女性参政権が導入される。
• 1971年 – スイス:女性参政権が導入される(ヨーロッパ諸国では遅い事例)。
21世紀
• 2011年 – サウジアラビア:女性に参政権が認められるが、実際に行使されるのは2015年。
• 2018年 – サウジアラビア:女性の運転禁止令が撤廃される。
まとめ
サフラジェット運動や女性参政権の歴史は、社会的不平等と闘った女性たちの努力の成果であり、今日の平等な選挙制度の基盤となっています。映画「未来を花束にして」は、その運動を知る良いきっかけとなる作品です。
ZINE
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女が連帯すれば社会を変えられるんだという、実話を映画でみて、勇気をだそう。
パリテもクォーター制もまだだし、性加害はなくならないし、泣きたくなる世の中だけど、フラワーデモや、私のからだデモだって意味あるんだよ。がんばろうね。