政治学者。日本におけるケアの倫理研究の第一人者。同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授。専攻は西洋政治思想史とフェミニズム理論。

三重県松阪市に生まれ、早稲田大学大学院を経てカナダに留学。留学先で、政治思想の領域にフェミニスト理論が果たしている貢献の大きさを知ったことが、その後の研究の方向を決めたという。

岡野の仕事の核心は、ケアを個人の心がけや家族の問題としてではなく、政治の問題として捉え直したところにある。『フェミニズムの政治学』(2012年)から『ケアの倫理』(2024年)へと続く一連の著作は、ケアの倫理をフェミニズムの歴史のなかに位置づけ、その誕生から現在までを通史として描いた。エヴァ・キテイやジョアン・トロントの主要著作を日本語に導いた訳者・監訳者でもある。

さらに、ケアの倫理を平和構想や憲法論に接続する仕事も続けている。誰かをケアしうる社会と、戦争を選びうる社会は両立するのか——その問いが一貫している。

→ ケアの倫理/家父長制

参考文献

  • 岡野八代『ケアの倫理 フェミニズムの政治思想』岩波新書、2024年
  • 岡野八代『フェミニズムの政治学 ケアの倫理をグローバル社会へ』みすず書房、2012年
  • 岡野八代『ケアの倫理と平和の構想 戦争に抗する(増補版)』岩波現代文庫、2025年
  • 同志社大学 研究者データベース「岡野八代」 https://kendb.doshisha.ac.jp/profile/ja.c5ef1018b7b53ef5.html

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