Glossary
フェミニズムの学習や活動のプロセスは個人や状況によって異なりますが、あなたが示した段階は多くの人がフェミニズムの理解を深め、実際の行動へとつながっていく一般的な流れを表していると思います。それぞれの段階について、必要なことやすべきことを以下にまとめます。
- セルフケア(Self-Care)
- エンパワーメント(Empowerment)
- アドボカシー(Advocacy)
- アクティビズム(Activism)
1. セルフケア(Self-Care)
- 定義: 自分自身の心身を大切にし、フェミニズム的視点で自己をケアすること。社会のプレッシャーや期待から自分を解放し、自分のニーズに応じたケアを行う段階。
- 必要なこと・すべきこと:
- 自分自身のメンタルヘルスやフィジカルヘルスに配慮する。
- 自分の感情や限界を理解し、無理をしない生活リズムや環境を整える。
- 自分の価値観やニーズに基づいたセルフケアの習慣を見つけ、それを優先する。
- 社会からの圧力に対抗し、自分自身を尊重することが重要。
2. エンパワーメント(Empowerment)
- 定義: 自分や他者に力を与え、フェミニズム的視点で個人やコミュニティの力を高めること。自分が持つ権利や能力を認識し、それを他者と共有していく段階。
- 必要なこと・すべきこと:
- 自己肯定感を高め、個人としての力を意識する。
- 教育や知識を通じて、自分や他者が権利を行使できるように支援する。
- インターセクショナリティ(交差性)の視点を持ち、さまざまな背景を持つ人々に対してエンパワーメントを促進する。
- 自分自身をエンパワーするだけでなく、他の女性や抑圧されているグループの人々にも力を与えるような行動を取る。
3. アドボカシー(Advocacy)
- 定義: 特定の問題に対して声を上げ、フェミニズムの視点から社会や制度の改善を求める段階。個人の力を社会的に応用して、より大きな集団のために行動する。
- 必要なこと・すべきこと:
- 不公平や不平等に対して問題提起し、フェミニズムの視点から改善策を提案する。
- 政策変更や法改正のためのキャンペーンやロビー活動を行う。
- メディアや公共の場で、自分の立場や主張を発信し、問題の可視化を図る。
- 他のアクティビストや組織と協力し、より広範な支援や意識を高める活動を行う。
[アドボカシー→]
4. アクティビズム(Activism)
- 定義: 実際の行動を通じて社会的・制度的な変革を目指す段階。個人やコミュニティの力を使って、社会全体に影響を与える行動を取る。
- 必要なこと・すべきこと:
- デモや抗議活動、署名運動などを通じて、社会的な問題に対して行動を起こす。
- 他の団体や運動と連携し、集団的な力を持って社会変革を目指す。
- 自分たちが目指す社会的正義や平等を実現するための戦略を練り、実行に移す。
- 長期的なビジョンを持ちながら、フェミニズム的価値観に基づいた具体的なアクションを実行する。
この段階を経ることで、個人としてのフェミニズム的な成長だけでなく、他者や社会に対しても影響を与えることができるようになります。それぞれの段階で学びや実践があり、これが循環的に進んでいくことも多いです。
ZINE
フェミ友と話していて気がついたことは、おなじフェミニストコミュニティでも、傷つくことで、はじめてフェミとであって、その傷を、いまセルフケアをしている人と、何年もフェミニズムと関わってきて、セルフケアやエンパワーメントの段階を経て、いままさにアドボカシーやアクティビズムへ進んで、社会で活動したい人両方が混在することがあって、後者が積極的に発言することが、かならずしもセルフケアの人にとってよいわけでない。間違うとPTSD的なものを掘り起こしかねないということに気がつきました。
そこにもケアの倫理は必要で、アクションすることを否定するわけじゃないけど、アクションにせざるを得ない社会から逃げてみた人を優しく包み込む仕組みも同時に必要だと思いました。
無理に開示させず、参加する人がその人のペースで関われる運動ってなかなか作るのは難しいけど、本当に求められてるんだろうなって思います。
この場は用語集(Glossary)だから、自分が読んで見たい項目だけを読んでくれればいいし、読んでる途中で閉じてもいいs、そのあとのアクションがしたい人は、オープンチャットで発言してくれればいいなって思います。