03.クィアと交差性
ブラック・フェミニズム(Black feminism)
黒人女性の経験を出発点とし、人種差別と性差別、そして階級を切り離さずに捉えようとする思想と運動。奴隷制下の女性の言葉にまでさかのぼる系譜を持つが、理論として輪郭を得たのは1960〜70年代のアメリカである。公民権運動は黒 […]
03.クィアと交差性
インターセクショナリティ(intersectionality)
人種、ジェンダー、階級、セクシュアリティ、障害など、複数の社会的カテゴリーが交差(intersect)する地点に、固有の差別が生じるという分析枠組み。1989年、法学者キンバリー・クレンショーが論文のなかで用いた。出発点 […]
03.クィアと交差性
トランスフェミニズム(transfeminism)
トランスジェンダーの経験を、フェミニズムの外側にある別のテーマとしてではなく、その内側の問題として引き受けようとする立場。1990年代末から2000年代にかけて、主に北米で言葉として定着した。 背景には、フェミニズムの内 […]
02.身体と病
セックス(sex)
身体の側の性を指す語。社会的に構築された性役割を意味するジェンダーと対にして使われ、こちらは自然が定めた動かしがたい事実、と受け取られることが多い。 だが、何をもってセックスを決めるのかを具体的に見ていくと、話はそう単純 […]
03.クィアと交差性
トランス排除(TERF/ジェンダークリティカル)
フェミニズムの内部で、トランス女性を「女性」の範囲に含めることに否定的な立場を指す。現在進行中の対立であり、呼称そのものが争点になっている。 呼称 TERF は Trans-Exclusionary Radical Fe […]
03.クィアと交差性
レズビアンフェミニズム(lesbian feminism)
1970年代の第二波フェミニズムのなかで形成された潮流。レズビアンであることを、性的指向の問題にとどめず、家父長制に対する政治的な立場として捉えたところに特徴がある。 背景には、運動内部での排除がある。1969年、全米女 […]
01.ジェンダー
マンスプレッディング(manspreading)
電車やバスの座席で、男性が脚を大きく開いて座り、隣の座席にまではみ出す振る舞い。man と spreading(広げる)を組み合わせた語である。日本語では「マンスプレッド」と表記されることもあるが、英語は manspre […]
18.社会運動
市川房枝(いちかわ ふさえ, 1893-1981)
婦人運動家、政治家。愛知県中島郡(現・一宮市)の農家に生まれた。小学校教員、新聞記者を経て運動に入る。 1919年、平塚らいてう・奥むめおとともに新婦人協会を設立。当時の治安警察法第5条は、女性が政治集会に参加することさ […]
18.社会運動
山川菊栄(やまかわ きくえ, 1890-1980)
評論家、社会主義者、行政官。東京生まれ。女子英学塾(現・津田塾大学)卒。日本におけるマルクス主義フェミニズムの先駆者である。 1910年代後半、『青鞜』誌上の論争に加わり、伊藤野枝と公娼制度をめぐって応酬した。伊藤が廃娼 […]
18.社会運動
伊藤野枝(いとう のえ, 1895-1923)
婦人解放運動家、作家、翻訳家、編集者。福岡県糸島郡今宿(現・福岡市西区)生まれ。貧しい家に育ち、周囲の援助で上京、上野高等女学校を卒業した。 平塚らいてうが創刊した『青鞜』に加わり、1915年に編集を引き継ぐ。編集方針を […]
07. 労働
シルヴィア・フェデリーチ(Silvia Federici, 1942- )
フェミニスト理論家、活動家。イタリア・パルマ生まれ。1967年に渡米し、ホフストラ大学で長く教えた。現在は同大学名誉教授。 1972年、国際フェミニスト集団の共同創設者として「家事労働に賃金を(Wages for Hou […]
09.福祉と政策
ナンシー・フレイザー(Nancy Fraser, 1947- )
政治哲学者。ニューヨーク市立大学大学院センターで博士号を取得し、ニュースクール・フォー・ソーシャル・リサーチ教授。批判理論の系譜に立ちながら、フェミニズムと資本主義の関係を問い続けてきた。 よく知られているのが、正義を「 […]
01.ジェンダー
イヴ・K・セジウィック(Eve Kosofsky Sedgwick, 1950-2009)
文学研究者。オハイオ州デイトン生まれ。デューク大学、のちニューヨーク市立大学で教えた。クィア理論という分野を成り立たせた一人である。 1985年の『男同士の絆』で提示したのが、ホモソーシャルという概念だった。男性同士の強 […]
23.ケアの倫理
ジョーン・トロント(Joan C. Tronto, 1952- )
政治学者。ミネソタ大学名誉教授。ニューヨーク市立大学でも長く教えた。ケアの倫理を、個人の道徳心理の話から、政治と制度の話へと押し広げた人物である。 1993年の『モラル・バウンダリーズ』で、ケアを四つの局面に分けて記述し […]
03.クィアと交差性
オードリー・ロード(Audre Lorde, 1934-1992)
詩人、エッセイスト。ニューヨーク・ハーレム生まれ。両親はカリブ海のグレナダからの移民。自らを「黒人であり、レズビアンであり、母であり、戦士であり、詩人である」と規定し、そのどれか一つを選べという要求そのものを拒み続けた。 […]
03.クィアと交差性
ベル・フックス(bell hooks, 1952-2021)
作家、批評家、教育者。本名グロリア・ジーン・ワトキンズ。ケンタッキー州ホプキンズヴィルの人種隔離下の町で育った。筆名は曽祖母の名を借りたもので、小文字表記は「書き手ではなく書かれた中身のほうを見てほしい」という意思表示で […]
18.社会運動
シモーヌ・ド・ボーヴォワール(Simone de Beauvoir, 1908-1986)
哲学者、作家。パリ生まれ。ソルボンヌで哲学を学び、1929年の教員資格試験に次席で合格した(首席はジャン゠ポール・サルトル)。以後サルトルとは生涯にわたる契約的な関係を結び、婚姻や同居という形式によらない関係のあり方を実 […]
03.クィアと交差性
キンバリー・クレンショー(Kimberlé Crenshaw, 1959- )
法学者。アメリカ・オハイオ州生まれ。UCLA法科大学院およびコロンビア大学法科大学院教授。インターセクショナリティ(交差性)という概念の提唱者であり、批判的人種理論(CRT)の形成にも中心的に関わった。 インターセクショ […]
18.社会運動
青鞜(せいとう)
1911年9月から1916年2月まで、通巻52冊が刊行された女性による文芸雑誌。誌名は18世紀ロンドンの知的な女性たちを指した英語のブルーストッキングの訳で、生田長江が名づけた。平塚らいてう、保持研子、中野初子、木内錠子 […]
18.社会運動
平塚らいてう(ひらつか らいちょう, 1886-1971)
思想家、女性解放運動家。東京・麹町生まれ。本名は平塚明(はる)。日本女子大学校卒。 1911年、25歳で女性だけの文芸誌『青鞜』を創刊し、その巻頭に「元始、女性は太陽であった」で始まる発刊の辞を掲げた。かつて自ら光を放っ […]