2010年代以降、ソーシャルメディアを主な場として広がった潮流。個人の被害の語りが、ハッシュタグを介して短時間で膨大に集まり、それ自体が構造の証拠になる——この経路が、それまでの運動にはなかった。
象徴は #MeToo である。もともとは2006年にタラナ・バークが黒人少女たちの支援活動のなかで始めた言葉だったが、2017年にSNS上で爆発的に共有された。日本では、職場でのヒール着用の強制に異議を唱えた #KuToo(石川優実、2019年)が同じ回路で広がっている。中心的な争点は性暴力とハラスメント、そして司法や職場がそれをどう扱ってきたかである。
インターセクショナリティは、この波では特別な視点ではなく前提として扱われる。同時に、トランスジェンダーの人びとをめぐって、フェミニズム内部の対立が可視化された時期でもある。
可視化する力は、そのままバックラッシュを呼び込む力でもある。声を上げた人が特定され、攻撃される速度もまた、この波では桁違いに速い。第四波は、その両面を最初から抱えている。
→第三波フェミニズム(third-wave feminism) →バックラッシュ(backlash) →性的同意(sexual consent) →インターセクショナリティ(intersectionality) →トランスジェンダー
### 参考文献
– 石川優実『#KuToo——靴から始まった女性差別と闘う話』(現代書館、2019年)
– 清水晶子『フェミニズムってなんですか?』(文春新書、2022年)
– 田中東子編『ガールズ・メディア・スタディーズ』(北樹出版、2021年)