01.ジェンダー
特権(privilege)
社会の既定値の側にいることで、本人が求めなくても与えられている優位のこと。特別な待遇というより、考えなくて済むことの集まりである。 この捉え方を広めたのは、1988年にペギー・マッキントッシュが書いた「白い特権——見えな […]
01.ジェンダー
ミサンドリー(misandry)
男性への嫌悪や蔑視を指す語。ミソジニーの対義語として提示されることが多いが、両者を対称に扱えるかどうかが、この語をめぐる最大の論点である。 ミソジニーは、法制度、宗教、教育、労働慣行といった社会の仕組みに歴史的に組み込ま […]
19.男性学
メンズライツ運動(men’s rights movement)
男性が直面する不利益の是正を掲げる運動。マスキュリズムとも呼ばれる。離婚後の親権や面会交流、労働災害死や自殺率の男女差、男性のDV被害の見えにくさなどを論点とする。 指摘そのものには、事実にもとづくものが少なくない。日本 […]
03.クィアと交差性
ホモフォビア(homophobia)
同性愛や同性愛者に対する嫌悪、偏見、恐怖。1970年前後から使われるようになった語で、語尾のフォビア(恐怖症)は比喩であり、医学的な恐怖症を指すわけではない。 現れ方は幅広い。あからさまな暴言や暴力から、「気持ち悪い」と […]
01.ジェンダー
ホモソーシャル(ホモソ)(homosocial)
同性間の、性愛を含まない社会的な結びつき。とくに男性同士の連帯を指して使われる。文学研究者イヴ・K・セジウィックが1985年の『男同士の絆』で理論化した。 セジウィックの指摘の核心は、男性同士の絆が単なる友情ではなく、* […]
19.男性学
マスキュリズム
男性の権利や、男性が被る不利益に注目する思想・運動の総称。徴兵、労災死、自殺率、親権や養育費をめぐる扱いなど、「男性であること」に結びついた具体的な不利を出発点とする。 しばしば男性学と混同されるが、力点は異なる。男性学 […]
01.ジェンダー
家父長制(patriarchy)
年長の男性が財産と権力を握り、女性および若年男性を支配する体制。ギリシャ語のpatēr(父)に由来し、もとは家長の支配を指したが、フェミニズム理論はこれを社会全体を貫く構造として捉え直した。 日本では明治民法(1898年 […]
18.社会運動
ウーマンリブ
1970年代前半の日本で展開した女性解放運動。英語の women’s liberation を略した呼び名だが、日本語の「リブ」には独自の含みがある。 起点とされるのは1970年10月21日、国際反戦デーに合わせて東京で […]
02.身体と病
ルッキズム(lookism)
外見にもとづく差別や序列化のこと。1970年代のアメリカで、太っている人への差別に抗する運動(ファット・アクセプタンス)のなかから生まれた語とされる。就職や昇進、医療の場での扱い、対人関係における評価まで、影響は広い範囲 […]
10.国家・政治・戦争
クオータ制(quota system)
議席や候補者、役職の一定割合を特定の属性にあらかじめ割り当てる制度。ラテン語のquota(割当)に由来する。ジェンダーの文脈では、女性の政治参加を進める手段として世界の半数以上の国が何らかの形で導入している。 大きく三つ […]
01.ジェンダー
マンスプレイニング(mansplaining)
男性が女性に対して、相手のほうが詳しい場合でさえ、相手を無知と決めてかかって説明する振る舞い。man と explain をつなげた造語である。 出所はしばしば誤解されている。レベッカ・ソルニットが2008年4月に発表し […]
01.ジェンダー
ジェンダーバイアス(gender bias)
性別にもとづく偏った見方が、判断や評価、制度設計にまぎれこむこと。多くは意図的な差別としてではなく、「普通そうだから」という前提の形で働くため、当事者にも自覚されにくい。この自覚されにくさそのものについては、アンコンシャ […]
01.ジェンダー
ジェンダー平等(gender equality)
性別によって、機会・資源・意思決定へのアクセスが左右されない状態を指す。教育、労働、健康、政治参加、家庭内の役割配分など、生活のあらゆる領域にかかわる。国連の持続可能な開発目標(SDGs)では目標5に掲げられている。 こ […]
01.ジェンダー
ミソジニー(misogyny)
日本語では「女性嫌悪」と訳されてきたが、近年その理解は大きく更新されている。哲学者ケイト・マンは、ミソジニーを個々の男性が抱く感情ではなく、家父長制の秩序を維持するための執行装置として捉え直した。 マンの整理では、性差別 […]
01.ジェンダー
ジェンダー(gender)
身体の性差に社会が意味を与え、それを秩序として編成していくはたらきのこと。もとは名詞の性を指す文法用語だったが、1950年代の性科学が生物学的性(sex)と社会的な性役割を区別するために転用し、1970年代のフェミニズム […]
01.ジェンダー
有害な男らしさ(toxic masculinity)
男性に期待される「強くあれ」「弱音を吐くな」「支配せよ」といった規範が、他者を傷つけ、同時に本人をも損なう形で働くこと。 意外に思われるが、この語はフェミニズムの側から出てきたものではない。1980年代から90年代にかけ […]
01.ジェンダー
有害な女らしさ
「有害な男らしさ」の対として使われる語。女性に期待される規範のうち、それに従うことが本人や周囲を損なうものを指す。 具体的には、常に感じよくあること、自分の要求を後回しにすること、場の空気を保つために感情を管理すること、 […]
02.身体と病
月経(menstruation)
子宮内膜が周期的に剥がれ落ち、血液とともに体外へ排出される現象。周期はおおむね25日から38日、出血の続く期間は3日から7日程度が目安とされるが、個人差も、同じ人のなかでの月ごとの差も大きい。 医学的には、月経困難症(強 […]
02.身体と病
SRHR(性と生殖に関する健康と権利/リプロダクティブ・ヘルス/ライツ)
自分の身体と、産む・産まないの選択について、必要な情報と医療にアクセスし、強制も差別もなく決められること。健康(Health)と権利(Rights)を切り離さずに扱うところに、この枠組みの要点がある。 国際的な出発点は1 […]
03.クィアと交差性
性の多様性(sexual diversity)
人の性のあり方は一つの軸では決まらず、複数の要素の組み合わせでできている、という捉え方。特定の少数者だけの話ではなく、すべての人に当てはまる枠組みである点が要点である。 説明の道具としてよく使われるのが SOGIESC […]