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03.クィアと交差性
遂行性/パフォーマティヴィティ(performativity)
ジェンダーが、あらかじめ内側にある本質としてではなく、繰り返される行為の効果として成り立っているとする考え方。ジュディス・バトラーが1990年の『ジェンダー・トラブル』で提示し、クィア理論の中心概念となった。 まず訳語に […] -
03.クィアと交差性
強制的異性愛(compulsory heterosexuality)
異性愛が、個人の自然な好みではなく、女性に対して制度として課されてきたものだとする見方。詩人アドリエンヌ・リッチが1980年の論文で提示した。 リッチの問いは単純である。もし異性愛が自然な選択なら、なぜこれほど多くの力を […] -
03.クィアと交差性
ブラック・フェミニズム(Black feminism)
黒人女性の経験を出発点とし、人種差別と性差別、そして階級を切り離さずに捉えようとする思想と運動。奴隷制下の女性の言葉にまでさかのぼる系譜を持つが、理論として輪郭を得たのは1960〜70年代のアメリカである。公民権運動は黒 […] -
03.クィアと交差性
インターセクショナリティ(intersectionality)
人種、ジェンダー、階級、セクシュアリティ、障害など、複数の社会的カテゴリーが交差(intersect)する地点に、固有の差別が生じるという分析枠組み。1989年、法学者キンバリー・クレンショーが論文のなかで用いた。出発点 […] -
03.クィアと交差性
トランスフェミニズム(transfeminism)
トランスジェンダーの経験を、フェミニズムの外側にある別のテーマとしてではなく、その内側の問題として引き受けようとする立場。1990年代末から2000年代にかけて、主に北米で言葉として定着した。 背景には、フェミニズムの内 […] -
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トランス排除(TERF/ジェンダークリティカル)
フェミニズムの内部で、トランス女性を「女性」の範囲に含めることに否定的な立場を指す。現在進行中の対立であり、呼称そのものが争点になっている。 呼称 TERF は Trans-Exclusionary Radical Fe […] -
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レズビアンフェミニズム(lesbian feminism)
1970年代の第二波フェミニズムのなかで形成された潮流。レズビアンであることを、性的指向の問題にとどめず、家父長制に対する政治的な立場として捉えたところに特徴がある。 背景には、運動内部での排除がある。1969年、全米女 […] -
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イヴ・K・セジウィック(Eve Kosofsky Sedgwick, 1950-2009)
文学研究者。オハイオ州デイトン生まれ。デューク大学、のちニューヨーク市立大学で教えた。クィア理論という分野を成り立たせた一人である。 1985年の『男同士の絆』で提示したのが、ホモソーシャルという概念だった。男性同士の強 […] -
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オードリー・ロード(Audre Lorde, 1934-1992)
詩人、エッセイスト。ニューヨーク・ハーレム生まれ。両親はカリブ海のグレナダからの移民。自らを「黒人であり、レズビアンであり、母であり、戦士であり、詩人である」と規定し、そのどれか一つを選べという要求そのものを拒み続けた。 […] -
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ベル・フックス(bell hooks, 1952-2021)
作家、批評家、教育者。本名グロリア・ジーン・ワトキンズ。ケンタッキー州ホプキンズヴィルの人種隔離下の町で育った。筆名は曽祖母の名を借りたもので、小文字表記は「書き手ではなく書かれた中身のほうを見てほしい」という意思表示で […] -
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キンバリー・クレンショー(Kimberlé Crenshaw, 1959- )
法学者。アメリカ・オハイオ州生まれ。UCLA法科大学院およびコロンビア大学法科大学院教授。インターセクショナリティ(交差性)という概念の提唱者であり、批判的人種理論(CRT)の形成にも中心的に関わった。 インターセクショ […] -
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ジュディス・バトラー(Judith Butler, 1956- )
哲学者。アメリカ・クリーヴランド生まれ。カリフォルニア大学バークレー校大学院特別教授。専門は哲学、ジェンダー/クィア理論、批評理論。 『ジェンダー・トラブル』(1990年)で示したのが、パフォーマティビティという考え方で […] -
03.クィアと交差性
クィア・スタディーズ(queer studies)
性のあり方を、正常と異常に分ける枠組みそのものを問う学問領域。1990年前後に、主に英語圏で成立した。 「クィア」はもともと「奇妙な」を意味し、同性愛者への蔑称として使われてきた語である。それを当事者が引き受け、名乗り返 […] -
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レズビアン連続体(lesbian continuum)
詩人アドリエンヌ・リッチが1980年の論文「強制的異性愛とレズビアン存在」で提示した概念。女性が女性に向ける結びつきを、性的な関係の有無で線引きせず、ひと続きの幅として捉える見方である。 リッチの出発点は、異性愛が自然な […] -
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ヘテロノーマティヴィティ(異性愛規範、異性愛中心主義/heteronormativity)
異性愛を人間の既定値として扱い、それ以外を例外や逸脱として位置づける社会の仕組みのこと。個人の好き嫌いではなく、制度と言葉の側に組み込まれた前提を指す。 概念として広めたのは1990年代のマイケル・ウォーナーだが、下敷き […] -
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セクシュアリティ(sexuality)
性にまつわるあり方の総体を指す語。誰にひかれるか、どんな行為をするか、何を快楽と感じるか、自分をどう認識するか、どんな関係を結ぶか——これらをまとめて含む。生殖に還元されないところに、この語の要点がある。 セクシュアリテ […] -
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レズビアン(lesbian)
女性を愛する女性。自認にもとづく呼び名であり、誰と関係を持っているかによって決まるものではない。 語源は、古代ギリシャの詩人サッポーが暮らしたレスボス島にさかのぼる。ただし、この語が「女性同性愛者」を指す言葉として使われ […] -
03.クィアと交差性
性的指向(sexual orientation)
どのような性別の人に恋愛的・性的にひかれるか、あるいはひかれないかという、持続的な傾向を指す。レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、ヘテロセクシュアル、アセクシュアルといった言葉は、この軸の上に並ぶ。 「指向」という訳語が […] -
03.クィアと交差性
トランスジェンダー
出生時に割り当てられた性別と、自分が実感する性別とが一致しない人を指す語。トランス女性、トランス男性のほか、男女どちらにも収まらないノンバイナリーの人も含めて用いられることが多い。対義語として、割り当てられた性別と実感す […] -
03.クィアと交差性
ホモフォビア(homophobia)
同性愛や同性愛者に対する嫌悪、偏見、恐怖。1970年前後から使われるようになった語で、語尾のフォビア(恐怖症)は比喩であり、医学的な恐怖症を指すわけではない。 現れ方は幅広い。あからさまな暴言や暴力から、「気持ち悪い」と […]